それで出かけて今はカフェ。

私が色々回想しててぼーっとしてたから、颯真は私に声をかけた。

「俺の話聞いてた?」

ちょっとお怒り気味の颯真。

「あっ、ごごめん!」

すぐぼーっとしちゃう癖がある私。

友だちにもよく言われるからなぁ。

「はぁ。まあそんな所も可愛いのかもね」

へっ!?

「かっかわいい!?」

私が可愛いわけないよ~。

「男が来る前に手に入れないとなぁ」

「???」

颯真は何を言ってるの?

「まぁこっちの話。怜音は好きな人とかいる?」

大したことじゃなさそうだし、別にいいよね。

好きな人か……。

「好きな人...」

「俺はいるよ」

「えっ!どんな人!?彼女はいないの?」

颯真みたいにかっこいい男の子に彼女がいなかったとは……。

「彼女はいないけど、彼女にしたい子はいるよ」

一瞬チクリと心が痛んだ気がしたけど、気のせいだよね。