「・・・・・・」

「これが全ての真実。信じるも信じないも
お前の自由だミア・・・」

「陛下は私を守るために魔界に連れてきた・・・」

「あぁ。そうだ」

「なにそれ・・・勝手すぎる・・・」

そういったミアの瞳から微かに涙が流れていた。

「ずっと憎んでた相手なのに・・・
リーネの敵だと思ってたのに・・・
殺してやると思っていたのに・・・」

「美月・・・今はミアと名乗っているのね」

「ライラからずっとお前の写真が送られてきた」

「一緒に手紙も入ってたよ」

「美月は必ずしも幸せではないと思う。
けど私たちはずっと美月の見方よ」

「・・・リーネ・・・」

「あの時ちゃんと守って挙げられずごめんね」

「側にいてやれなくてすまなかった」

「弱い僕でごめんね」

「なんで・・・あやまるの」

「そうね。おかしいわね・・・」

「美月。オレ達と帰ろう。あの家に」

「今度はちゃんとあなたを守るわ。
そして今度こそ4人で幸せな暮らしましょう」

「・・・できない」

「!どうして!?」

「・・・今陛下の話を聞いてそんなことできない」

「美月・・・?」

「私はまだ何が本当で何が嘘かはわからない。
でも私は今の話に嘘はないと信じてる。
だから私はこの国を守る。この魔界にいる。
今となってはこの世界がこの国が私の母国。
故郷だから」

「・・・そう。強くなったわね美月」

「ずっと悪魔だらけの生活だったからね」

「そうね」

「でもたまには会いに行くからその時は・・・」

「もちろん歓迎するわ!!」

「ありがとう!」

「・・・姉様」

「・・・・・・兄上様お願いがあります」

「どうした?」

「私にこの王宮を出たいと考えています」

「な・・・!?」

「姉様!?」

「ずっと思っていました。
どうかお許しお願いします」

「出て・・・何をする気だ?」

「私にはやるべきことがあるのです」

その目には迷いなとなかった。

「・・・わかった。許可しよう」

「ありがとうございます」