「……ってことは
俺ら、両思いってこと……?」
そう言って、京ちゃんは立ち上がった。
「…うん」
わたしが、そう返事をすると
不意に京ちゃんは
わたしの頭に腕を回して…
自分の胸元へと優しく引き寄せた。
「……未だに信じられないんだけど…
これ現実?」
「…本当だもん」
__京ちゃんの胸の音、わたしの胸の音…
ドキドキしすぎて、
息を吸うのも苦しいけれど…
「……俺、すげぇ好きだよ実月のこと」
京ちゃんの言葉は、涙が出るほど嬉しくて…
京ちゃんの温もりが、心地良くて……
「…うん、わたしもだよ」
__そんな言葉と同時に
密着していた身体が、ほんの少しだけ離れた。


