「……でも、抱き合ってたじゃん。
図書室で航くんと。」


そう言って、
ふてくされたように言う京ちゃん。


「だ、抱き合ってはいないよ…!
それに、あれはただっ……京ちゃんが…」


「……俺?」


「……うん。京ちゃんが女の子に
告白されてるのを偶然見ちゃって…
わたしが泣いちゃったから……」


「……は、泣いたの……?」


「う、うん…」


「……実月が?」


「……うん」


「………」


……わたしがそう言うと、京ちゃんは
気が抜けたかのように
シューッとしゃがみこんだ。