「京ちゃん…っ!」


そこには、床に座り込んでいる
京ちゃんの姿があった。


……手は切れていて、赤い血が流れている。


「きょ、京ちゃん大丈夫…!?」


わたしは、京ちゃんのそばに座り込んで
ハンカチを取り出した。


そして、傷口にハンカチを当てて
止血をする。


「……実月」


「…ごめんねっ…痛いよね…」


泣きそうな声でそう言うと
京ちゃんは、なぜか悲しそうに目を伏せた。