「……ねぇ京ちゃん、話を聞い…」


「あぁー!やっと見つけた成川!」


……そのとき、反対側のドアから
女の子の声が聞こえた。


…名前は知らないけど、顔だけ知っている。
確か京ちゃんと、同じクラスの人。


「……牧野?」


「あ、ごめん…。
お取り込み中だった…?」


そう言って、
牧野さんは申し訳なさそうな顔をしている。


「別に、話は終わったから。
それで…どうしたの牧野」


「成川今日、日直でしょ!?
日誌書いてないって、先生が言ってたよ」


__まるで、わたしの存在はないかのように
2人は話を進ませる。


「あー忘れてた。職員室?今行くわ」


「うん!じゃあ私帰るからよろしくねー!」


「おう」