「……ったく、素直に怖いって言えばいいのに」


そう言って、京ちゃんはククッと
喉の奥で笑っている。


「う、うるさい」


……京ちゃんには、
なんか全部見透かされているような気がして、わたしは思わずムッとなった。


そして、しばらく進むと…


「た、助けて……」


「きゃあああっ…!!!」


どこかから、男の人の低い声が聞こえ
わたしは思わず絶叫する。


京ちゃんの背中から少し顔を出すと
目の前には…血だらけの包帯男。


「わあああっ…む、無理いいっ…!!」


「……おい大芽、あんま驚かせんなよ」


叫ぶわたしと、包帯男に向かって
そんなことをいう京ちゃん。