季節が変わり寒くなってきた。
私と先生は、子供達を連れて買い物をした後に
本屋さんに立ち寄った。

先生が資料が欲しいと言ったので
ついでに睦月君と卯月に本を買ってあげることに。

資料が探し終わると
編集長から電話があったので
私は、店から出た。

先生は、近くに設置してある長椅子に
ドカッと座った。
卯月は、先生が抱っこしていた。

「おい、睦月。好きな本を持って来い。
俺は、ここに居るから」

睦月は、コクりと頷くと本を
探しに向かった。
しかし向かった先は、小学生が読む本ではなく
料理やスイーツが載っているコーナーだった。

いろんなスイーツのお店が載っている雑誌を
熱心に見ていると女子高生達が気づいた。

「ねぇ、ねぇあそこの男の子
マジで可愛くない?」

「えっ?本当だ。
めっちゃ可愛い~」

先生譲りの美形な睦月君は、
注目されてしまった。

しばらくして睦月君は、
その雑誌を手に取るとそのまま
コーナーから離れた。

何処に向かうのか気になった女子高生達は、
睦月君の跡をついていく。

睦月君は、長椅子に座っていた先生に
さっきの雑誌を見せた。
すると先生は、睦月君の頭をくしゃりと撫でた。

クスッと笑いながら