「……ふーん。ハチが公園の花壇に
飛んでいたんだ?」

睦月君は、ズバッと言い当てた。

えっ!?

卯月……ブンブンしか言っていないのに。

そういえば睦月君は、卯月が産まれてすぐに
何故泣いているのか言い当てていた。

言葉は、話さないが
人の感情を言い当てたり読み取るのが
得意だった。

理解してくれたので卯月は、
さらに上機嫌にキャッキャッとはしゃいでいた。
すると睦月君は、卯月の頭を優しく撫でた。

「でもね。卯月。
ブンブンは、怒りん坊さんだから
触ったらプンプンと怒っちゃうよ?
だから触らないであげようね」

「あい。」

卯月のあったことを全て当てた睦月君にも
驚かされたがお兄ちゃん相手だと
素直にいうことを聞く卯月にも驚かされた。

まったく……。

呆れながらもクスクスと笑った。

「ブンブン」

「はいはい。」