「せっかくだから俺も描いてやる。
お前らに見本を見せないやるよ」

先生が突然驚くことを
口に出してきた。

せ、先生が絵を……!?

「ほら涼花。動くな!
描けないだろーが!?」

叱られてしまい私は、慌てて
背筋を伸ばして固まった。

「表情が固い。
もっと普通にしていろ」

先生は、そう言いながら
黙々と描き始めていた。

うぅっ……動けない。

すると先生がスラスラと
描いていくのだか……上手い。

私の細かい部分や特徴をよく理解していて
繊細で凄く上手かった。

意外……先生ってこんなに
絵が上手かったんだ!?

「凄いですねぇ~先生。
そっくりで上手いですね」

感心して見ていると先生は、
クスッと笑う。

「当たり前だ。俺は、美術も
成績が良かったからな」

えっ……えぇっ!!?