「キャハハッ……」

卯月は、楽しそうに先生の手から離れると
駆け出ていく。

白雪も下に降りると慌てて
卯月の後ろを追いかけた。

だが、しかし。
勢いよく走るものだから
途中で躓き前から転けてしまった。

しかもカーペットではなく
フローリングのところだったから
思いっきりおでこにぶつける。

ゴンッ!!

急に前から転けるので
白雪も受け止めることが出来なかった。

「ふぇっ……ふぎゃああ……」

転んだことに驚いたのと
おでこにぶつけて痛かった卯月は、
ギャン泣きしてしまった。

私は、それに驚いて慌てて
卯月のもとに行った。

「あらあら。だから急に走ったら
メッだって言っているのに……」

私は、卯月を抱き上げると
よしよしとあやした。

泣きながらしがみついてきた。

「大丈夫。大丈夫。
痛いの痛いの飛んで行け~ほら
もう痛くないわよ」