睦月君が小学校から帰宅すると
私は、さっきあったことを全て話した。

すると状況を理解した睦月君は、
チラッと白雪を見る。

「にゃーにゃー」

白雪は、するすりと睦月君の足元に
すり寄ってきた。

「あぁ、なるほど。
白雪は、お姉ちゃんだからね。
卯月の安全を守るのもお姉ちゃんの役目だよ!」

そう言い私に教えてくれた。

えっ?お姉ちゃん??
白雪が……?

意味が分からずに首を傾げると睦月君が

「白雪は、卯月のお姉ちゃんだと
思っているから
卯月が危ない目に遭わないように
気にかけてくれているんだよ!
ティッシュ箱は、安全だから取ってあげれるけど
マグカップだと当たると危険だからね。
割れても破片とか危ないし……だから取らない」

「きちんと分別してるから
心配するなってさ」

まさかの返答に驚いてしまった。

何でも言うことを
聞いている訳ではなかったのね!?

ちゃんと危ない物か安全な物か
見極めてるなんて凄いわね。

「そう……だったの?白雪。
理由も知らずに叱りつけてごめんなさい」

申し訳ない気持ちで謝った。

そんなにも卯月のことを妹のように
考えてくれていたなんて知らなかったわ。

叱るなんて申し訳ないことをしてしまった。

すると睦月君は、白雪を抱きかかえながら

「気にするなだってさ」

そう言って教えてくれた。