部屋に戻ると先生に説明をする。
「すみません……ご迷惑をおかけしまして」
「まったく。お前は、目を離すといつも
何かしでかすな」
呆れたようにため息を吐かれた。
しゅんと落ち込んでしまう。
自分もまさか浮気相手として
疑われると思わなかった。
なんかツイていない……。
そうしたら先生が、またため息を吐いた。
「これから女将に取材をするのだが
お前も来るか?
そばに置いておかないと心配だしな」
えっ?
そばに置いておかないと言われたのは、
情けない気もするが一緒に
行動が出来るのは嬉しい。
「はい。」
私は、元気に返事した。
そして気を取り直して
睦月君と卯月を連れて女将さんの取材に行った。
取材は、女将の部屋で行われた。
「ここは、私の休憩スペースなんですが
先代の女将や先々代も使っていたんですよ」
にこやかに教えて下さった。
へぇ~昔の女将さんも使っていたのか……?
先生が取材をしている間、私は
部屋を見学する。
すると大きな遺影が目に入る。
すると……あ、あれ?
その遺影の1人があの助けてもらった
お婆さんだった。
何でこんなところに写っているのだろうか?



