「はぁっ?ちょっとあんたは、黙ってて。
私は、彼と話をしてるの」
「は、はい。あ、いや……あの……」
睨まれてしまい話せる状態ではない。
どうしよう……変な誤解をされちゃったし。
誤解を解くにもどうしたらいいか分からず
困っていると
「おやおや、お困りのようなら
これを彼に見せるといいですよ」
えっ?
振り向くとさっき会ったお婆さんだった。
「えっ?これって?」
差し出されたのは、小さな箱だった。
「今、彼のカバンから転がっているのを
見つけたんですよ。
きっと彼女に贈るプレゼントでしょう。
手渡してあげるといいですよ」
優しい口調で言ってくれた。
これがプレゼント……?
あ、もしかしたら!?
「あの……これ。あなたの物ではありませんか?」
そう彼氏さんらしき人に小さな箱を見せた。
するとその彼氏さんは、
「えっ?あ、それは!?」
頬を赤くして慌てて私から奪い取った。
「何よ?それ?
隠さずに私に見せなさいよ!?」
隠されたことに腹を立てる彼女さん。



