キャンパス~モノクロ世界に色を~

「ん…」


ゆっくり目を開けると白い天井。

ここはどこだろう…



「あっ目が覚めたか!何倒れてたんだよ利愛」



この声は、



「宙…ここどこ?」



「ん?保健室だけど?お前が教室で倒れてるって透真が慌てて保健室まで運んでくれたんだよ」


「えっ…透真が…」



宙が運んできてくれたんじゃなかったのか…

そういえば透真いないな。



「あっ透真なら部活に行ったよ。あいつなら大丈夫だろって言ってたな~」



うわ…想像つくな。

軽い顔して出てったんだろう。



「それより、キャンバスと鉛筆が落ちてたって」



「別に絵を描こうとしたわけじゃないよ!なんとなく持っただけだから!」



そっか…と悲しい顔をする宙。

ズキンと胸が痛む。

宙のこんな顔見たくないけど

どうしようもないことだから…



「無理には言わないが僕は利愛に帰ってきてほしいよ…」



私は、顔を毛布で隠した。



「ごめん…」



そっかと言って私の頭を撫でる。




「僕、美術室に顔出してくるよ」



返事はしなかった。

声を出したら泣いてしまうから。

宙はそのまま静かに保健室を出ていった。