中学三年の夏。

秋のコンクールに向けて絵を描いていた。

有名な人たちに認められていたから

自信があったんだ。

今年も最優秀賞!!!!

なんて言って宙たちに自慢してたっけ…。

でも、

私の力作は本番当日破られていた…

泣くとかそんな感情はなくて怒りの方が強かった。

誰がこんなことしたの?

会場にいた参加メンバーに聞いた。



『…っ!?』


『あんたさ、調子乗ってない?』


私の前に立つ女の人は笑って私に近づいてくる。

調子に乗ってない、絵が好きなだけ。

はっきりとそう言ったの。


『じゃあ聞くけどあなたは毎日何時間描いてるの?』


私は描きたいときに描いている。

これだ!と思うものを描いている。

そう言ったんだ。

すると、女の人は私を睨み付けた。

その目に一瞬恐怖を覚えた。


『あなたは才能があるから…。でも他は違う!皆に私たちの絵を見てもらいたいから毎日何十時間も描いてるの!』


何十時間も?

私はもちろん、この人たちも学生だ。

そんな時間どこに…


『睡眠時間削って描いてるの!なんであんたなの』


背筋がゾォォっとした。

この女の人だけじゃない…

周りにいる人全員が私を睨んでる。


『こんなに頑張ってるのに…』


『気分でしか描かないあなたばっか…』


ぶつぶつと皆が話し出す。

私はバカだったんだ。

確かに絵は好きだし描くのも大好きで…

でも、好きだけの気持ちが周りをこんなに

狂わせて…。



『あんたの絵なんて大嫌い!!!』



その言葉が私の心を突き刺した。