「利愛可愛い!!!」


「ちょっ…近い!」



私にベタベタと、くっついてくる。

離れてと手で押してもビクともしない。



「若菜…」


引いた目で見ている宙。



「ん?宙妬いてんの?」



ニヤニヤと笑っている若菜。

二人で言い合っていて見慣れない光景に

少しだけもやっとした。


「なんだこれ…」


「どしたの?」



胸を擦っている私の隣で心配そうに聞いてきた透真。

体調は悪くないし気のせいかな…。


「いつか分かるかもな…」


小さな声で呟く。

透真の一言は私にしか聞こえない。

なにが?と聞こうとした時には透真は

宙たちのところへ行って笑っていた。