透真と別れて東条さんと二人きり。

校門を出て緑の葉が並んでいる桜道を歩く。



「利愛さんってパッキン好き?」



「ん?好きだけど?」



そう言うと、東条さんは笑顔で待っててと

言ってどこかへ走っていった。

待つこと数分。

たまたま待っていた木の下にベンチが

あったので、ゆっくりと腰を下ろす。



「利愛さーん!!!」


手を振って私の方へ走ってきた。



「はい、これ!」



半分に割ったパッキンアイスを私に渡す。



「ありがとう」



「いえいえ!隣座っていい?」



少し掻いた汗がキラキラと光っていて、

タオルで拭くこともなく笑顔で食べている。

そんなに笑ってて楽しいのかな?

私は疑問に思いながらも溶けてくるアイスを

急いで口の中に入れた。