「むぅのことだが、」



紫乃が出たのを確認してからサチが口を開いた。



「紫乃から拒否された。」


『え?』


「彼奴は女が無理らしい。」



予想外の結果に驚いた。

紫乃は今までサチの提案等に対し拒否をしたことがない。そう言えば柚子や俺目当ての女が来た時紫乃はいなかった。


あれは逃げてたのか。
偶々だと思っていたが。



「だから影で知り合いはいたが今は此処にはいないことにしておく。」



どうやらサチはなんとしてもあの女をものにしたいらしい。


気に入らない。あの女の存在が。



ギリ

俺は無意識に歯を食いしばっていた。




朔弥side end.