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ドガッ
ドォン




「…か、は…」

「すみませ…グハッ…!!」




下の奴らが溜まる場所で中心に円が出来ていた。


その中心にいるのは鴉の総長——霧島。


そして倒れているのは伊吹とその右腕。鴉は確かに幹部と幹部、幹部と総長は手を組まないことが多い。


だが所詮はチーム。

トップの言うことは聞かなければならない。




「てめぇ、逃したってどういう事だ。」

『わ、かりま…せ、ん。』




伊吹は息絶え絶えに答える。




「しかも、全員だと?ハハ…、調子に乗った結果だな。」




右腕の男は顔を歪め霧島を睨む。その視線に気づき霧島は片眉を上げた。




「なんだ?文句でもあんのか?まだ幹部に成り立ての奴がこんなことをするからだ。」




伊吹は地面を睨みつけている。




「あのな、鴉に取り込む方法も分からない奴に幹部の資格はねぇ。」




はっと顔を上げた時霧島は目を細めていた。




「普通すぐにここに連れてくんだよ。んでタトゥーを入れるんだ。」




そこまで言った時霧島の顔色が変わる。




「その前に逃すって…、どんな神経してやがんだ…あぁ”!?下に降格だ。異論は認めねぇ。」




霧島は気は済んだのか、部屋に戻ろうと踵を返すと道が開かれる。