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——…琥珀が私の髪を乾かし終えてから、ドライヤーを直しに行った時の事だった。
部屋に来てから一度も口を聞いていなかった銀髪の彼が、ここにきて突然口を開いた。
「なぁ……アンタ。瑠璃だっけ?」
「……うん」
一瞬遅れて返事をした。
どうやらさっき、琥珀に呼ばれた時に名前を覚えられたらしい。
あれ?
そういえば、琥珀は彼がここに来てから一度も彼と話してないけどいいのかな?
まるで、
「俺ってば、もはや空気扱いじゃん」
そう、それ!!
私の心の声が聞こえてたかのようなタイミングだった。
それにしても、琥珀の”お仲間”さんらしいけど彼は
……誰?
私の疑問なんてお構いなしの彼は”まぁ、仕方ねぇーか。”と呟いたかと思うと私に
「俺は、鹿月右京。右京って呼んでくれよ。瑠璃」
自己紹介をしてくれた。そして、私は確信した。
( ……この人、絶対エスパーだよね!? )
