バタバタとかなり慌てた様子の足音が廊下に響く。
そして、姿を現したのは
『瑠璃!!』
「……え?」
少し焦り気味の琥珀。
その手にはドライヤーが握られていた。
そんな琥珀の姿を見た私と、彼の反応は……私は突然、名前を呼ばれたことで驚いていた。
だけど銀髪の彼は”嘘だろ?”と呟き呆然とした様子だった。
そんな私たちにはお構いなしの様子の琥珀は、
『髪、乾かさねーと風邪ひくだろうが』
と、言葉を落とした。そうかとお思えば、次の瞬間には私の手を引きリビングへと足を進めた。
……え?
一瞬、遅れたものの銀髪の彼も後からついてきていた。
