……ごめんなさいっ!!我慢できません!!


――ボフッ


ああ、ついにやってしまった。


元々、至近距離にあった男の人の胸板に自分から顔を埋めてしまった。


未だに震える体は、自分ではどうすることも出来そうにない。


半分諦めかけたその時、



『寒いのか…、?』



耳に少し掠れたハスキーボイスが響いた。



「…っえ!?」



突然、聴こえた声はもちろんさっきから隣に寝ていた男の人のモノだけどあれだけ起きなかった男の人が私の体の震え程度で起きたのか。


と疑問に思いつつも、本気で寒さで凍えそうだったからその男の人の質問に首を縦に振って答えた。


私が肯定したのを見た彼は、私に回していた腕に少し力を加えて私を引き寄せた。


想像以上に人肌とは温かいらしい。


おかげで体はポカポカしてきた。