全員が席に落ち着いたのを確認し、俺は琥珀をうながした。



「琥珀、話して」


『ああ、実はな……』



琥珀は俺達に昨日の出来事を順を追って話し始めた。


琥珀の話によると、事の発端は右京らしいという事で、琥珀が右京から例の彼女を預かり、自分でも理由は分からないが部屋にあげた。


そしてひょんなことからその子を抱きしめた事によって薬も使わずに眠れたとか。


例の彼女は今、発熱のために寝室で休ませている。



(……という事だった。)



特に問題は無かったようだが、俺は琥珀の話を聞きながら驚愕していた。


琥珀を変えた例の彼女は、たった一晩で琥珀を変えてしまったかと思いきやその時には、意識すらなかったと言うのだから。