そう、意気込んでいたからだろう。


琥珀の家について、開口一発目で、



「それじゃー、事情を説明してもらおうか？」



という言葉がすべり出たのは。


そして、俺の問いに取り乱すことなく琥珀が答えようとするのも面白くなかった。普段から表情があまり変わらないのは慣れているけどこういう時くらい。


まぁ、でも一番面白くなかったのは、



『あ…「スト～ップ!!」


「取りあえず、ここで話すのもなんだし中入ろうぜ？――な？」



っていう右京の声だ。


いつもは綺羅と一緒になってふざけているけれど、こういう時に俺たちをまとめ上げるのは決まって右京だ。


コイツは、何も考えていないようで全ての可能性を踏まえて行動してるから琥珀はこいつに一目置いている。それは他のメンバーも同じで俺もまた然りだ。


結局、右京の提案で俺たちは一先ずリビングへと向かった。