次の日。
「行ってきまーす。」
昨日は色々考えてて、なかなか眠れなかったな…少しクマできちゃった。
「ふわあー…」
「でっけーあくび。」
「うるさい…!?」
私は目の前に立っている人を見て驚く。
「け、圭太…?」
「何驚いてるんだよ?一緒に登校するんだろ。」
いや、昨日の今日で一緒に登校しようとするって所にもびっくりだけど…
「何その眼!?」
圭太の眼は、真っ赤に充血していて、黒々としたクマがはっきりと付いていた。
私は気まずいのも忘れて、まじまじと見つめる。
「う、うるさいなー。俺にだって眠れない日くらいあるっつーの!」
圭太はそう言って、私にデコピンをお見舞いした。
ね、眠れなかったんだ…
圭太は何があってもぐっすり眠れるタイプだと思ってた…
ごめん、圭太。
少しだけ哀れんだような目で見つめてあげる。
「碧…何か失礼な事考えてるだろ?!」
「いや、意外と繊細だったんだな…って。」
「〜っ!キライだ!」
そう言ってそっぽを向いて歩いて行く。
なんか、普通に話せてる…?
私は、「ごめんごめん」と笑いながら付いて行った。
学校に着くと、グラウンドや体育館など、色々な所に人がいた。
昨日が体育祭だったから、今日は片付けの日なんだ。
「俺、グラウンドだから。このまま行く。」
「あ、うん。教室にカバン持って行こうか?」
「……頼むわ。」
「ん。」
私は圭太のカバンを受け取り、教室へ向かう。
「っあーちゃん!」
私が廊下を歩いていたら、後ろから誰かが抱きついて来た。
『あーちゃん』って呼ぶのは1人しかいないけど。
「紗那?おはよ。」
「……うん」
『おはよう』に『うん』っておかしくない?
「なんか、元気ない…?」
どうしたんだろう。
私はクルッと紗那の方に向き直り、頭を撫でる。
「あーちゃん…あのね…」
紗那がこんなに元気ないって珍しいな。
もしかして、先生と何かあった…?
そう思うと、聞くのが怖くなってくる。
「あのね…」
私はゴクリと息を飲んで、次の言葉を待った。
「昨日お父さんに私のプリン食べられたの〜!」
「へ?プリン?」
予想外の答えだ。
「そう、プリン!楽しみに取っておいたのに…!」

