雨の日は君と。~先輩の香り~





    ――― side Fuwa ―――




李月君が部屋から出て行ってしまって
私は自己嫌悪に陥っていた

やっぱり李月君のトレーナー
勝手に着ちゃダメだったよね…


――――…

私がお風呂に入る前、
李子さんの部屋に入った私は
李子さんに李月君のトレーナーと
ショートパンツを渡された


『これ着て!』

『あ、着てた服着るんで大丈夫ですよ』

『敬語も遠慮も禁止!!』

『あ、う…李月君のじゃデカいし…』

『大丈夫大丈夫!ほらほらっ』

『え、あ、ありがとう…?』



――――…



結局、押し切られて着たんだけど…

李月君のトレーナーを着ているのを
見られた時、李月君は
すごく驚いた顔をしてた


自分の服勝手に着られるの嫌だったのかも


李子さんに相談してみよう

そう思って私は李子さんの部屋へ行った