雨の日は君と。~先輩の香り~





「…李月君?」


何も言わない俺を不思議に思ったのか
風和が心配そうな目で見てくる


…抱きしめたい。


でも今そうしたら止まらない。




「…俺も風呂入ってくる」

「あ、うん…」


やっと絞り出した声で言って
俺は部屋を後にした