雨の日は君と。~先輩の香り~




「あっ、李月君」

俺が声をかけると風和は振り返った



……っ



風和は俺のトレーナーを着ていた

風和が小さいんじゃなくて
着ている服が大きかったんだ


俺より20cmくらい背の低い
風和が俺の服を着ると、
手は捲っても萌え袖になるし
首元は肩が見えそうなくらい空いてるし
全体的にダボッとして見える

おまけにショートパンツを履いてるのか
トレーナーでショートパンツが隠れて
素足が見えてる



「この服、李月君のだよね?
 李子さんにこれ着てって言われて。

 ふふ、李月君の服も李月君のにおい
 する~…いい香り」



あんまり李月君李月君呼ぶなよ

李子のやつ、これがしたかったのか。


…生殺しだろ、こんなの。