雨の日は君と。~先輩の香り~





私はポケットから写真を出した


「これ…」

「ん?これが?」


写真を見ても李月君は冷静。


「あの…ね。

 この綺麗な人見たら私、
 自信無くなっちゃって…

 それに、こんなに彼女のこと
 好きだったんだ…って思ったら。」


「風和、ちょっと待って」


「あとね、こんなの私のわがまま
 なんだけど、李月君の初めての
 彼女が良かったなーなんて…」


「風和!」



びくっ



李月君の真剣な、でも強さを持った
顔にそれ以上何も言えなくなった