「私のともを返してよ!!」

苦しくて悲しそうな瞳で私を睨む。

きっと恋佳先輩は本気でとも先輩が大好きで

本当だったら意地でも別れたくなんか

なかったんじゃないかな。

でもとも先輩に好きな人がいるなら

このまま付き合っていても仕方がないって

そう思って別れたんじゃないかな。

本気で誰かを好きになる気持ちは

私にだってわかるから。

「私はそんなことしてません。」

嘘つかないでよって呆れたように笑う。

「私は卑怯なことなんかしないで

もっと正面からぶつかっていきますから。」

生意気だって思われるかな。

でもこれが私の本音だから。