それからしばらくはあまり

とも先輩と話すことはなかった。

そんな日々が終わったのは大会前日。

3回進出を決めた男バスに女バスは

ミサンガを編むことになっていた。

ひかり先輩が気を利かせてくれて

私はとも先輩にあげられることになっていた。

少しずつ丁寧に編んでいった。


大会前日。

試合前に全員にミサンガを渡す。

「とも先輩、試合頑張ってください!」

久しぶりに話したからとても緊張した

けれど精一杯の思いを込めていった。

「おー!すっげ!メッチャ上手いね!」

そういってミサンガのことも褒めてくれて。

「絶対勝ってくるよ。」

そうニコッと笑ってとも先輩はいった。

その時に頭をポンッてしてくれて。

顔が一気に熱くなったように感じた。

今日は恋佳先輩いなくてよかったと

心から思っていた。