りょうくんは私のことを気にしていた

みたいで、声をかけにきてくれた。

「はる、大丈夫か?

寝てないって顔してるけど。」

あの鈍感なりょうくんでさえわかるって

ことは他の人も気づいてるんだろうな。

「ありがとう。大丈夫だよ。」

精一杯の作り笑い。

どうかバレないで………。

「そか。あんまり無理するなよ。」

多分りょうくんは気づいただろうな。

でもあえて気づかないふりをしてくれた。

りょうくんの心遣いに少しだけ心が柔んだ。