あの幼い女の子が玲央だったのか。俺とタメだったなんて到底思えないほどで制服を着てなければ小学生かと思ってたから、ただ玲央だけが幼かっただけではない。


俺は生まれた時から大人の男ばかりに囲まれた暮らし、親父からは常に女は守る存在だと教えられてきたから、環境や教育が周りよりも少し俺を大人にさせていたのだと思う。


だからあの時のあの女の子が玲央だったなんて、思いもしなかった。


人には言いたくない過去がある。だから玲央の件も謎だらけで聞きたいことは山ほどあったが、零二さんが保護者になってる意味を、誰もそれ以上聞こうとはしなかった。


実際これ以上聞くなとも言われたしな。


だけど夜魘されて眠れねぇって言うのは、俺らに助けてくれと言ってるのか?


・・・それはねぇ。


ただほんの少しだけ心の内を見せてしまっただけだろう。