柊哉side

玲央が屋上を去った後、零二さんが口を開いた。


「びっくりさせて悪かったな」

「いえ、でもさっきの話本当ですか?」

「あぁマジだ。あいつはいっつもだ。これで何回目だ?何回言っても治らねぇ」

「玲央ちゃんは、死にたいんすか?」

「あぁ?」

「すみません」

「ふっ。さすがだな。お前らみんなそう思ってんだろ?」

「「「「「まぁ」」」」」


みんなやっぱり同じような事思うよな?さっきの話聞いたら普通はそう思うよな?


「玲央が来てからわずか1か月くらいだろ?なのによく見てるもんだ。さすが現役だな」

「・・・いえ」

「死にたいって思ってた時は多分過ぎただろうな。だけどなあいつは目的を達成する為なら、自分の命なんてどうでも良いと思ってやがる。それじゃあダメだと言っても聞かねぇ」

「・・・」

「玲央に何があったんすか?」

「それは、俺の口からは言えねぇな。わりぃな」

「・・・いえ」

「ただ。何も考えずただバカみてぇに笑わせてやりてぇって思うんだよ。隼人が居た頃みてぇにな。ずっと笑わせてやりてぇ」

「・・・零二さん」

「・・・っ」

「零二さん」

「っっ」

「・・・」


零二さんのこんな顔初めて見た。なんて顔するんだ。さっき怒鳴り散らしてた鬼はどこへ行ったんだ。


玲央も零二さんも何を抱えてんだ。