「玲央」

「・・・」

「おい」

「・・・え・・・は?」

「これで下の部屋行っとけ」


掌の上にコトンと置かれたのは部屋の鍵・・・ん?どこの?


え?まさかマンションまでも?・・・それは嫌だ。


「は?」


「夏と冬は屋上じゃ無理だろ。だから3階の一番奥の空き教室を改造しといた。明日からはお前もそこでサボれ」


は?何言ってんの??


じゃあ最初から屋上いらなかったんじゃん。それにあんなにさっきまで怒ってたのに、いきなりなんだ?


「は?」


「黒龍幹部の部屋としてだからお前らも一緒にだ」


「「「「「え?」」」」」


「はあああああ?」


「は?じゃねぇ。早く行け」


「でも時間が」



時計を見れば夕方のHRはもうすぐなんだけど。


「今日は理事長権限においてHRは良いから玲央だけ先行ってろ」


「理事長権限って職権乱用じゃ」


「うっせぇなぁ。俺はこいつらにまだ話があんだから邪魔すんじゃねぇ。後で行くからおめぇ先帰んじゃねぇぞ。行くまで待ってろ」


「・・・そんな」


「あぁ?」


「・・・いえ」


鞄に荷物詰めて屋上を後にした。