柊哉side


「って事で寝ても良い?」


「・・・」


「眠いんだよねぇ」



欠伸をしながらソファに横になる女。いったいコイツは何者だ?



蓮は黒龍の特攻であり幹部だ。喧嘩も俺や大和ほどじゃねぇにしても、そこら辺の奴らとは比べ物にならねぇぐらい強い。それがあんな一瞬で捻りあげられ蹴りを入れられるなんて、しかも女になんて、いくら不意打ちだと言い訳をしても、喧嘩慣れしまくってる俺らは分かってる。



この女・・・強ぇな。



「柊哉、先にメシにする?」


「・・・あぁ」



情報参謀の碧がメンツに昼飯の指示をしてるのを聞きながら



「蓮ちゃん・・・大丈夫かぁ?」


「チッ」


「女にヤラれて可哀相だから、今日飛びっきりの良い女紹介してやろっか?」


「うっせぇ」


「蓮、大丈夫か?」



駿も心配してんな。そりゃそうだよな。蓮が女にヤラれるなんて、さすがにやべぇだろ。



「にしても玲央ちゃん謎だらけだね」


「あぁ・・・」


「ちょっと調べようか」


「だな」



碧がタブレットとスマホと電話で調べ始めたのを横目に、タバコに火を点け空を見上げた。



コンコン



ガチャッ



「お待たせしました」


「おっサンキュー」



駿が嬉しそうにメシを受け取りに行くのはいつもの光景だ。ただ気になるのは蓮が女の方をずっと見ている。蓮も気になんのか?



実は俺もだったりして、あの女どこかで会ってるような気もすんだけどな・・・気のせいか?


柊哉side end