「お前呼ばわりされる間柄でも、こんな事される覚えもないんだけど?」



そう言いながら、胸倉を掴んでる赤茶髪男の手の合谷(ゴウコク)をぐぃっと押して、手の力が緩んだ所で腕を捻り上げ、鳩尾に一発膝を入れてあげた。



「イデデデデデッグアッゴフッ」


「「「「・・・・・・」」」」



他の4人がギョッとしてる・・・その顔ウケる。



「か弱い女子高生の胸倉を掴むなんてありえないわ」


「てっめぇ・・・っぇ・・・何しや・・・がる」


「自己防衛」


「おめぇ何者だ」


「2回目」


「あぁ?」


「さっきも答えた。同じことバカみたいに聞かないで」


「っとムカつく女だな」


「そりゃどうも」


「お前ら何してんだ」



地を這うような威圧的な低い声が屋上に響き渡る。



「「「「「・・・・・・」」」」」


「玲央を虐めてるやつはどいつだ」


「「「「「零二さん」」」」」



後ろからニヤリと笑いながらこっちに向かってくるは理事長様。ってかやっぱ零二さん怖いね。