届かないこの想いを、胸に秘めて。





そう意気込んだのも束の間で。
あれから、一週間経ってしまった。


タイムリミットが徐々に近付いてくる。あと5日でその日が来てしまうというのに……。



ほんと、自分の行動力の疎さに呆れる。



決めたからにはなんとしてでもっ。


そうやって毎日毎日同じことを思って……。




「はぁ……」

「雪菜、凄い顔」


私の真似をして同じ顔をしてみせる香奈恵ちゃんに笑うこともできなくて、本日25回目のため息をついた。




「せっちゃん、そんなため息しないの」

幸せが逃げちゃうよ?とタコさんウインナーを突っつきながら言った。


いいなー和海ちゃんは幸せそうで。

こんな幸せオーラ振り撒かれても、私には効かないよ。



桃田さんに会うのが怖い。
そして彼女としての言葉を聞くのも。




また『諦めて』と言われるんだろうな。


きっと辛いんだろうな。思うだけでこんなに辛いんだもん。


目の前に広げられているお弁当に手をつけると「はいっ、本日26回目〜」と香奈恵ちゃんが私を見て言うから、思わず笑ってしまった。