届かないこの想いを、胸に秘めて。






委員会が終わって、私はひとり深いため息を何度も繰り返しながら帰路を辿っていた。



なんなの?今日。
厄日なの?


……最悪だよ。




先程行われた委員会で私はとても恥ずかしい思いをした。

思い出したくないけど、勝手に再生される脳内。



自分の番がきて、その場で立ち上がった瞬間だった。

目の前にいるキミが振り向いて私を見たんだ。


その瞬間頭の中がパニックを起こした。




言おうと思って考えてたことが全て真っ白に塗り替えられて、

キミが私を見てると思うとドキドキが加速して、息が止まりそうになった。



挙句の果てに出てきた言葉は

『楽しかったです。後期も頑張ります』で。


もっといろいろ言う事はあったのに、なんともシンプルで素っ気ないことを言ってしまったんだろう。



まさか、振り向いてくるなんて、思ってもみなかったから。
しかも、何気上目遣いだったし……。


一体私はどんな表情をしていたんだろう。


……はずかしすぎるっ!