「あたしね、実は脳腫瘍でいつ死ぬかわからないの。」 「……嘘だろ?」 付き合ったばっかだけど、 秘密にしたくなかった。 だって、隠し事をしてもバレるもん。 「……本当だよ。」 「それだったら余計に俺は陽向を幸せにする。死なせない。」 「……死なないよ?」 死ぬけど、死なないよ? 「え?」 「死ぬけど、 斗真の心の中で生き続けるの」