「で?本当に何?」
でも、紅茶を飲んだところで私の声のトーンは変わらない。
相手にとって冷たい印象なら冷たいまま。
だってこれが私の通常運転、本来の姿だから。
「…お前、やっぱり猫被ってたんだな」
イラッ。
ああ、そうですが?被ってましたが?キャラ作ってましたが?
それが何が悪いですか?
「だから何?そんなこと確認するために呼んだわけ?」
コイツ、相当な暇人なの?違うでしょ?忙しいんでしょ?
なら、こんなことで呼ばないで欲しかった。
「…もう、帰ってもいい?」
「待てよ」
それでも尚、私を引き止める彼の思考回路は理解不能だ。
「何で猫被ってたのか、理由を教えろ」
「は?」
「あんたかどういう考えの持ち主か、知りたいんだよ」
私が何を考えているかって、自分の未来のことだけなんだけど。



