孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。



だからならないって言ってるのに。

何故こんなにしつこいんだろう。


「私ね、この三人といるから友達できなくて」

「ああ、誰かの彼女なんでしょ?」

「なんだ!知ってたの?!結愛ちゃんってこういうの疎いと思ってた!」

「いや、今日初めて聞いたの」

「そっか」

彼女は相変わらずにこにこしている。


「私は拓くんと付き合ってるの!」

拓くんってどれ?

知らないんだけど。

そんな思想が顔に出ていたのか、眼鏡の人が少し笑って言う。

「佳穂、僕らまだ自己紹介してないんだよ。僕が拓です。九条 拓《クジョウ タク》」

へえ。眼鏡の人と付き合ってるんだ。

ちょっと意外。


「で、そっちの黒髪が逢坂 湊《オウサカ ミナト》。それで、金髪が」

「成宮 隼人《ナルミヤ ハヤト》だ」

成宮 隼人は私を睨みながら、九条 拓を遮って名乗った。