「だけど、湊は特別な人なの」

愛を教えてくれた人。

愛してくれた人。

私にとって大切な人。


私は湊から離れることが出来ない。


ふたりとも違うジャンルだから比べることは出来ない。でも、私には必要不可欠なことだけは同じ。


湊と佳穂、それから隼人と拓。

お姉ちゃん、お父さん。

お母さんと、お義母さん。


この人たちは私が生きていた中で、いい意味でも悪い意味でも影響を与えてくれた人。

出会わなかったらきっと今の私はいなかった。


そう思うと、みんなに出逢えて良かったって心底思う。


「結愛ちゃん…!これからもずっと友達だからね!もう隠し事はナシだよ」

小指を立てて、約束だからね、と言う。


私は彼女の小指に自分の小指を絡めて、心からの笑みを零した。