公園に着いた私たちは自然と繋いだ手を離して、鬼ごっこをしたり、ブランコしたりして遊んだ。

始めはブスっとしていた私の顔も、だんだん笑顔に変わっていく。


「結愛ちゃん。結愛ちゃんは私のこと嫌いかもしれないけどね、私は結愛ちゃんのこと好きなんだよ」

「……、」

「だから、結愛ちゃんのお母さんになりたいんだ」

「どうして、ゆあのことがすきなの?」


私の問いかけにお義母さんが困ったように笑う。

「うーん。どうしてかなぁ。…たぶん、彰久さん、結愛ちゃんのお父さんと彼が愛した人との子どもだから。きっと愛しいのよ」


嘘か本当かわからない世界が、私の目の前に広がっている。

このお義母さんは、ホンモノなの?

だってこんな優しく私に笑いかけてくれるなんて、信じられない。

どこからどこまでが真実で、どこからどこまでが幻想なのか。

私には小さい頃の記憶は無いから確かめようがない。