佳穂はお化け屋敷は苦手なのか、並んでいる時でさえ不安そうな面持ちだ。


湊や拓は相変わらず涼しい顔をしていて、隼人はソワソワと落ち着かない様子。


私はお化けや幽霊が全く怖くないし、こういうお化け屋敷のお化けなんて作り物だと分かっているから、絶叫マシンより全然得意だ。



「ど、どうしよう。私オバケとか無理なの!」

「皆で行くんだから大丈夫だよ」

「そうだぜ、佳穂!絶対楽しいって」


そんな会話を交わしながら佳穂、拓、隼人が私と湊の先を歩いていった。


お化け屋敷の中は当たり前だけど薄暗く、奇妙なBGMが流れていた。


でもやっぱり、全く怖くない。

こういうのって運営側としては怖がられた方が嬉しいのかな。