「いや、湊!仕事の手伝いはいいのかよ」

「テスト勉強しようと思って早く片付けた」

「まじかよっ…!やっぱり大丈夫です。自分で勉強できます」

「遠慮しなくてもいいのに。ユアに教えてもらおうとしてるなら俺でも良くない?」

「遠慮なんてしてないしてない!間に合ってます!!」


あまりにも隼人が必死に断っているので、何かと思えば湊の教え方はスパルタなのだと拓が耳打ちしてくれた。


なるほどね。

隼人が湊に叱られてる様子は安易に想像できる。


「ゆーあちゃんっ!私の勉強は結愛ちゃんが見てね」

「は?!ズリぃ!!なんで佳穂だけ!」

「だって拓くんは忙しくて教えてもらえないんだもん」

「だったら佳穂も湊に教えてもらえば…」


そこまで言いかけたところで、隼人は私の後ろを見てヒィッという間抜けな声を出した。

何があったのかと後ろを振り返れば、そこに居たのは拓で…。