「あっ来た~、帰ろう!」


「うん、ちょっと靴履き替えるから待って」


「はぁい」


「よし、行こう」




帰り道にも学生は1人も居ない


大分長い間屋上に居たんだな


帰ったら夜ご飯何にしよう


冷蔵庫の中何も入って無かったな...


買いに行かなきゃと考えていると



「ねぇ麻子、今日泊まっていきなよ」


「え?流石に急に泊まるのは...」


「大丈夫だよ!家の家族は大歓迎するし。てか本当は一緒に住んでもいいんだけどね~」


「アハハ ありがとう」


「で、どうする?泊まるの?」



明日は土曜日だし、せっかくだから



「うん、お邪魔させていただこうかな」


「じゃあこのまま私の家にLet's go~!」



よく璃宮家にはお世話になっている


私の事情も知ってるから、今回みたいに泊めてもらったりだとか生活用品を大量にくれたりだとか璃宮家には感謝してもしきれない


1番驚いたのは家を丸ごとプレゼントしてきたことかな...


お金持ち、恐るべし



「着いた~」



でもお金持ちだからといって高飛車なわけでもないし、こうやって歩いて帰るのも私に合わせてくれてるんだなと思うと嬉しいものだ



「麻子!入るよ~」


「あっうん」


「ただいま~」


「お邪魔します」


「あら、おかえり~、紫苑、麻子ちゃん」



おかえりと言ってくださったのは紫苑のお母さん


私がここに来る時はいつも歓迎してくれる



「麻子ちゃん、久しぶりねぇ。」


「瑞穂さん、お久しぶりです」



紫苑のお母さんの名前は璃宮瑞穂さん


最後に会ったのは一週間前


故に久しぶりではない


それに土日はほぼ泊めてもらっている



「うふふ、来てくれて嬉しいわ。このままここに住んじゃえばいいのにねぇ」



「流石にそこまでお世話になるのは」


「遠慮しなくていいのに、でも麻子ちゃんのそういうとこ好きよ」


「ありがとうございます」


「さぁ、荷物置いて来なさい。ご飯用意してるから」


「はぁい、麻子!上がって上がって」


「うん」