「本当にいいの？！」

放課後、美也子と真央は
いつものカフェで
のんびり和んでいた。

「だって、かっこいいし
　和馬の友達でしょ？」

真央はもう自分の
世界に入っていた。

昼間の２人とは
立場が逆だった。

「‥‥まぁ
　いいけどさ」

美也子はそう言って
ため息をつくと
真央をちらっと見る。

「でもさ、良一　
　猿そっくりだね
　でもかっこいいよね」

真央は呟く。
確かに猿だ。
誰が見ても動物に
例えなくても
猿というだろう。

無邪気なところも。
よくわからないところも。
あめ玉の趣味も。

「っていうか
　見てて飽きないね」

美也子はそう言う。

「うん‥‥」

２人は黙って
考え事をしていた。

その時だった。
奥から女子高生の
騒がしい声が聞こえて来たのだ。

「つーかさ！ありえねえんだけど！」

美也子はそーっと
しきりから奥を覗くと
そこには同じ高校の
制服を来たギャル集団が居た。

「和馬ってあたしの告白無視して
　あんなブスと付き合ったんだよ？
　まじ許せないんだけど！」

お嬢様みたいな巻き髪に
ギャルメイク、ミニスカートに
綺麗な足だ。
美也子と真央は顔を見合わせて
少し首をひっこめた。