あたしは紙とペンを持ち、その女子グループへそっと近づいた。 「あの~」 「ひぃ!だ、誰なの!?」 「新聞部の藤堂真由です!」 そう言ってメガネをカチャと上げた。 「新聞部の方が何か用ですか…?」 女の子たちの視線はダサいあたしに集まった。 「ぜひ、取材させてください!その対象を!」 「対象…?もしかして黒澤くんの事?」 「はい!ぜひ!情報を集めたいと思いまして!」 あたしは思いっきり宣言した。